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感想を書く。SF、ミステリ、それ以外について。

非文芸書

ジェレミー・ウェッブ編『「無」の科学』感想

無ほど興味深いものはない。無ほど不可解なものはない。そして無ほど重要なものはない。

荒川洋治『文芸時評という感想』感想

この世をふかく、ゆたかに生きたい。そんな望みをもつひとになりかわって、才覚に恵まれた人が鮮やかな文や鋭いことばを駆使して、本当の現実を開示して見せる。それが文学のはたらきである。

カルロ・ロヴェッリ『時間は存在しない』感想

わたしたちが[時間]と呼んでいるものは、さまざまな層や構造の複雑な集合体なのだ。

リー・ビリングス『五〇億年の孤独』感想

読んだ。6600万年よりもさらに長い50億年。それは地球が生まれてから生物が住めなくなるまでの時間でもある。

小林真大『「感想文」から「文学批評」へ』感想

いかなる文学批評も、どの要素を重視しているのかという視点から、すべて六つのタイプに分類することができるのです。

武田悠一『読むことの可能性』感想

「文学」を内面的な感受性、誠実性の世界と見る考えは、それ自体が一つの文学理論にほかなりません。

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー 下』感想

そしてまずまちがいなくあなたは、勝つことを好む以上に負けることを嫌う。

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー 上』感想

あなたは定規を信じることを選んだが、システム1がやりたいようにすることは止められない。同じ長さと知っていても、そのように見ることは、あなたには決められないのである。

マイケル・ブルックス『「偶然」と「運」の科学』感想

ランダム性は系自体の性質ではなく、その系に関するわれわれの考え方が持っている数学的性質なのだ。

ジョフリー・ウェスト『スケール:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則』

この驚異的な規則性の存在は、これらのまったくちがう非常に複雑な現象すべての根底に共通の概念的枠組みがあること、そして、動物、植物、人間の社会行動、都市、企業の動態、成長、まとまりが、実は似たような一般化した「法則」に従っていることを強く示…

クリストフ・コッホ『意識をめぐる冒険』感想

「意識がどのようなものであれ、それがどのように脳から生じてくるものであろうと、犬や鳥をはじめとするほぼすべての動物が意識を持っている」

ウンベルト・エーコ『ウンベルト・エーコの小説講座』感想

テクストとは、多様な解釈を引き出すための装置なのです。

柴田元幸/高橋源一郎『小説の読み方、書き方、訳し方』感想

「固体」としての小説があり、「気体」としての小説があり、「液体」としての小説がある。だが、それらは、もちろん、バラバラに存在しているのではあるまい。もしかしたら、それらは、「ひとつのより大きい」なにかの破片なのかもしれない。

大森望『SFの書き方』感想

本書は、株式会社ゲンロンが主催する「ゲンロン 大森望 SF創作講座」の講義録です。

カルロ・ロヴェッリ『すごい物理学講義』感想

「この本で書いたことはすべて正しい」——わたしは、確信を持ってそう言えるだろうか?答えはもちろん、「いいえ」である。

リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』感想

いまや彼らは遺伝子という名で呼ばれており、私たちは彼らの生存機械なのである。