非文芸書
無ほど興味深いものはない。無ほど不可解なものはない。そして無ほど重要なものはない。
この世をふかく、ゆたかに生きたい。そんな望みをもつひとになりかわって、才覚に恵まれた人が鮮やかな文や鋭いことばを駆使して、本当の現実を開示して見せる。それが文学のはたらきである。
わたしたちが[時間]と呼んでいるものは、さまざまな層や構造の複雑な集合体なのだ。
読んだ。6600万年よりもさらに長い50億年。それは地球が生まれてから生物が住めなくなるまでの時間でもある。
いかなる文学批評も、どの要素を重視しているのかという視点から、すべて六つのタイプに分類することができるのです。
「文学」を内面的な感受性、誠実性の世界と見る考えは、それ自体が一つの文学理論にほかなりません。
そしてまずまちがいなくあなたは、勝つことを好む以上に負けることを嫌う。
あなたは定規を信じることを選んだが、システム1がやりたいようにすることは止められない。同じ長さと知っていても、そのように見ることは、あなたには決められないのである。
ランダム性は系自体の性質ではなく、その系に関するわれわれの考え方が持っている数学的性質なのだ。
この驚異的な規則性の存在は、これらのまったくちがう非常に複雑な現象すべての根底に共通の概念的枠組みがあること、そして、動物、植物、人間の社会行動、都市、企業の動態、成長、まとまりが、実は似たような一般化した「法則」に従っていることを強く示…
「意識がどのようなものであれ、それがどのように脳から生じてくるものであろうと、犬や鳥をはじめとするほぼすべての動物が意識を持っている」
テクストとは、多様な解釈を引き出すための装置なのです。
「固体」としての小説があり、「気体」としての小説があり、「液体」としての小説がある。だが、それらは、もちろん、バラバラに存在しているのではあるまい。もしかしたら、それらは、「ひとつのより大きい」なにかの破片なのかもしれない。
本書は、株式会社ゲンロンが主催する「ゲンロン 大森望 SF創作講座」の講義録です。
「この本で書いたことはすべて正しい」——わたしは、確信を持ってそう言えるだろうか?答えはもちろん、「いいえ」である。
いまや彼らは遺伝子という名で呼ばれており、私たちは彼らの生存機械なのである。